17章7信頼への呼びかけ

The Call for Faith

ACIM(奇跡のコース)でいう奇跡とは、意識の変容です。
つまり、悟りのコースということです。
テキストでは、まず最初に私たちの歪んだ知覚を修正することを求められます。
歪んだ知覚とはなんでしょう。それは、この世界を誤解して見ているということです。

たとえば、この世には敵がいる、という考えもそのひとつです。
自分を憎んでいる人がいる。嫌っている人がいる。邪魔に思っている人がいる。
そういう考えが、歪んだ知覚として機能し、真理からほど遠い物語を自分で作り出し
ているのです。

実は、あなたの敵はこの世界にひとりもいません。なぜなら、私たちの実在は
ONENESSなので、私たちが見ている人々は、すべて自分なのですから。
それがわかれば、今目の前の世界をもっとリラックスして見られるはずです。

そしてここでは、信頼がテーマです。
人間関係において、信頼はもっとも大切なことでしょう。信じられない、裏切られたという
思いを抱くこともあります。ですが、それはすべて、自分の思い込みから出ているのです。
誰かを信頼できないと感じているのなら、それはその人のせいではなく、自分の過去の
思いから人を信頼できないとしているのです。
歪んだ見方を手放し、自分が実在の世界の聖霊に抱かれていると信頼すれば、
問題が起きたとしても、それが何のためにあるのかを理解し乗り越えていくでしょう。

There is no problem in any situation that faith will not solve.
どのような事態にあっても、信頼して対処すれば解決できない問題など一つもない。

Every situation in which you find yourself is but a means to meet the purpose
set for your relationship.
自分の置かれた状況がどんな事態であれ、どれもみな、あなたの関係のために
定められた目的に達するための手段にすぎない。
See it as something else and you are faithless.
それ以外の何かだと見るなら、信頼していないことになる。

Yet think on this, and learn the cause of faithlessness: You think you hold
against your brother what he has done to you.
しかし一つ考えてみて、信頼心がもてない原因を分ってほしいことがある、
それはあなたが、自分はきょうだいにされたことを持ち出して、非難しているのだと
思っているということ。

But what you really blame him for is what you did to him.
ところが実際その人のせいにしてとがめていることは、あなたがその人にしたことだ。
It is not his past but yours you hold against him.
その人の過去ではなくて、自分の過去を持ち出してその人を非難している。
And you lack faith in him because of what you were.
つまりその人を信頼しないのは自分のせいである。

Enter each situation with the faith you give your brother,
or you are faithless to your own relationship.
一つひとつの状況にきょうだいを信頼して入るがいい、
さもないとあなたは自分自身の関係を信頼していないことになる。
Its call for faith is strong.
信頼するようにとの招きは強い。
Use not your faithlessness against it, for it calls you to salvation and to peace.
信頼心のなさでそれに逆らおうとしないように、
あなたは救いと平安へと招かれているのであるから。

So be it