17章-1 空想を真理へ導く

Bringing Fantasy to Truth

これまで、何度もテキストにありましたが、私たちが『現実』と思っている世界は、
実は空想の世界、夢の中です。

この『現実』において、私たちはさまざまな活動、経験をしているのですが、
根底では、人からあるいは神から責められるようなことをしてきたと信じています。
そして、自分自身も自分を責めていて、その怖れの中から 『現実』 をみています。
そのために、ありのままではなく、ゆがんで見えているし、感じています。

ゆがんだ知覚のままで、いろんな判断をし、行動をしています。
そうして問題が生じ、混乱し、人生には苦しみや悲しみがあると信じ込みます。

しかし、実在では何も起きていないし、私たちは無垢な存在です。
この空想の世界から、実在へと移る鍵は、ゆるしと精霊の存在です。
精霊とは、実在の私たち自身であり、また私たちを導くすべての聖なる存在を意味しています。
精霊はいつも私たちを見守り、導きます。
ですから、迷うことがあれば、助けを求めればいいのです。
涙が流れて苦しいのなら、これを手放したいと精霊に言ってみましょう。

ゆるしは、ただ、許そうと決めることです。何も難しいことではありません。

He need not be forgiven but awakened.
許される必要などないが、目を覚ます必要はある。

In his dreams he has betrayed himself, his brothers and his God.
夢のなかでは自分を裏切り、きょうだいを裏切り、神をも裏切った。

Yet what is done in dreams has not been really done.
しかし、夢のなかで成されたことは実際に行われてはいない。

It is impossible to convince the dreamer that this is so, for dreams are what they
are because of their illusion of reality.
そのことを夢に見ているものに納得させようとしても不可能だというのは、
そもそも夢とは実在を錯覚することだからである。

Reserve not one idea aside from truth, or you establish orders of
reality that must imprison you.
真理からそれた想念を一つたりとも残しておこうとしないほうがいい、
そうしないと実在に順序を定めることになり、
それがあなたを閉じ込めてしまうに違いない。

There is no order in reality, because everything there is true.
実在には何の順序もない、そこにあるものはすべて真実であるから。

So be it