14章11真理の試金石
The Test of Truth
これまでのところ、絶対必要なことは何かといえば、
確かに自分は知らないということを分かるようになることである。
Knowledge is power, and all power is of God.
知識は力であり、力はすべて神のもの。
この力を、自分ももっていることを私たちは忘れています。自分で気づかないようにしてしまっています。気づく妨げになっているものを取り除くのが奇跡。意識の変容です。
自分を幸せにしない過去の思考体系を手放して、まったく新しいものに変えていかなえればなりません。
贖罪は、どうすればあなたが過去において自分に教えたあらゆることから永遠に逃れられるか、それをただ今あるがままのあなたを見せて教えてくれる。
ある出来事を理解したり、何かについて、また誰かのことを理解したりしたいときなど、それを過去にあったことと「照らし合わせて」理解しようとしないほうがいい、それは暗闇のなかで見ようとしているようなもので、何がなんだかわからなくしてしまうだけであるから。
暗闇を見ることはできない、なぜなら暗闇とは見ることが不可能になる状態にほかならないからである。
過去に照らして物事を考えるというのは、私たちがよくやっていることです。でも、それは無意味なことと、奇跡のコースでは教えています。いま、ここに起きていることがすべてです。
自分の習ったことが真実かどうか見分けるのに、神のように確実だといえる試験がある。
もし、あなたがどのような恐れからも完全に解放されているうえ、あなたに出会ったりあなたのことを思い浮かべたりするだけで、誰もがみんなあなたの申し分ない心の平安を感じとれるとすれば、あなたが自分自身のではなくて神からの教訓を修得したことは確かだと言える。
真理がわかっている人とは、どういう人かということですね。
ここを読んで、私は瞑想指導家であった山田孝男先生を思いました。お会いする度に、心が穏やかで、平安があるのがわかりました。思い出す時は、いつも笑顔が浮かびます。私の質問にいつも的確に答えてくださいました。明晰であるとはどういうことか、山田先生を通して、それを知ることができたのはとても有り難いことだと思っています。
話がそれましたが、この後は、聖霊を頼りにしてすべてを託しなさいという教えが繰り返されています。自分でできないことをできると思わないこと。
あなたの抱えている問題で、聖霊があなたに奇跡を差し伸べるという方法で解決できないような問題など何一つない。
Miracles are for you.
奇跡はあなたのためにある。
自分は何一つ分かっていないということを常に覚えていて、あらゆることを習う気になった者には習えるだろう。
分かっていないということを完全に認めさえすれば、心に平安がもどってくる、その教師のために自我を見捨てて、戻ってきて欲しいと招待したことになるのだから。
Call not upon the ego for anything; it is only this that you need do.
自我には何一つ頼まないこと、あなたのなすべきことはこれだけだ。
So be it.