14章10奇跡の同等性 その1

The Equality of Miracles
奇跡の同等性

奇跡のコースは、真理に照らして、自分の思考をどのように見るのか、そして、それをどう変容させていくのかという教えです。

奇跡は覚醒への道、意識のシフトです。ものの見方や捉え方を、天地がひっくり返るように変えてしまいます。私たちが成長する過程で自分のものとしてきた思考のあり方を換えていくことを目指しています。

地上にいるものは制限のない状態というものの概念がないが、それは自分が住んでいると思える世界には色々な制限があるからだ。

この世界では、事実、あらゆることが難易度なしに起きてくることはない。

The miracle is the one thing you can do that transcends order, being based not on differences but on equality.

奇跡は、違いではなく同等であることに基づいて、あなたが順位を超越できるという、ただ、そのひとつのことである。

この世界では、何事にも制限があります。ですから、私たちはすべてに順位をつけることを無意識にやっています。あれはこれより重要だ、より効率がいい、より得策だ、より価値がある、大きい、小さいなどなど。

しかし、奇跡(意識の変容)は、すべてがひとつ、順位をつけたり、差別化をすることを超越し、同じである(ONENESS)と理解することで起きてくるのです。

また、私たちの思考は、常に矛盾した思いをいくつも同時に思いつきます。自分が本当に望むことさえ、何がなんだかわからない、混乱していることもありますし、答えが出せないことも多々あります。

そのうちのいくつかは天国を反映する思いだったり、他のはただ考えているように見せかける自我に刺激された思いつきだったりするからである。

ただ、自分の心をむりに秩序あるものにしようとすると、それで自我を制限できるが、自分を制限することにもなる。

自分に秩序をもたらそうとすると、それは自分を制限することになる。なんだかわかるような気がします。たとえば、自分に課した目標設定(約束)に、自分で縛られるようなものです。

混乱した思考を整理するのは自分ではなく、聖霊の役目であると言われています。自分が矛盾した思いで混乱しているときは、聖霊にそれを預けてください。心を静かにして、本当の声を聞くようにするのです。

自分には選択の基準がないことに気づくことも大切です。自分でできる、自分は知っているというところにいると、間違うのです。自分の判断ではなく、神の力によって助けられることを知ること。

あなたの力ではなくて、神の力が奇跡を生じさせるのである。神の力は無限。
ここには難しさの順位などない。助けを呼び求めれば、助けてもらえるのである。

ACIMの教えも、きっと求め続ければ明らかになっていくはずです。とにかく、今は私は何もわかっていない、聖霊が導いてくれる、と思うだけで平安になれます。

So be it.