14章4贖罪におけるあなたの役目

Your Function in the Atonement

兄弟の罪責感のない姿こそ、まさにあなたの贖罪そのものである。

他者の中に罪をみないこと、つまり、誰も責めないでいられること。それは自分の贖罪がなされたことを表している、ということです。思考が訂正され、心が平安で、癒されているということです。

贖罪こそが私たちのこの世での役目だと奇跡のコースでは教えています。それは、私たちの間違った考え方、受け取り方を訂正して、この世界を正しくみること。癒すことです。型にはまった正しい人として生きなさいと言われてるのではありません。ただ、現実を正しく見ること、真実を受け取ることが求められています。

すでに許されているのだから許しを乞う必要はない。むしろ、どのようにして許すのか、そして、常に許し難いとしているいる自分の心を、どのようにしたら元に戻せるのか知りたいと頼むがいい。

どんなことでも自分で決める前にまず、あなたが天国で自分の役目に反対すると決めたことがあるのを思い出して欲しい、そのうえでここでも自分で決断を下したいのかどうか慎重に考えてほしい。

ここでの役目は、自分が何を望むのか分かっていないということを認めて、ただ自分の欲しいものが何なのか決めようとするのに反対することだけである。

私たちは天国(ONENESS)を離れると決断したことは覚えていません。でも、天国を離れると決めたから、今、この世界にいるのです。どうやったら戻れるのかもわかりません。そのために、ACIMがあるのですが、ここで教えられているのは、自分で決めようとしないで、聖霊を信頼してその導きに従いなさい、ということです。

先達の文献を読み、瞑想をし、日々研鑽を積んで、いつか目覚めることができるかもしれないけれど、早いのは、聖霊に従うことだと、奇跡のコースでは教えています。

ここで抵抗する人も多いと思います。日常で努力をしなさいと言われたら信じられるけれど、目に見えない、存在するかどうかわからない聖霊に従うなんて、と。それに自分で決めて苦労した方が、修行になるんじゃないか、と。

けれど、私たちはいったい何を知っているというのでしょう。明日、自分に何が起きているのかも知らないで生きているのです。どうやって、正しい決断ができるのでしょう? ただ、できると思い込んでいるだけではありませんか? そうやって、長い回り道を行くのではないでしょうか?

試しにやってみてください。あなたが悲しい時、苦しい時、不安な時、聖霊に助けて欲しいと心から願ってみてください。あなたはあっという間に、自分のネガティブな感情が消えているのに気づくと思います。聖霊はあなたを助けたいと思っているのです。

神に代わって話し、あなたの役目を知っているとおりに示してくれる聖霊に決断をすべて任せればいい。そうすれば、あなたが神の子(人々)を愛さずにいたり、愛のかわりに罪責感を教えようとしたりして、自分で自分に課してしまったひどい重荷を下ろすように、と教えてくれるだろう。
愛のかわりに罪責感を教えようする、というのは人を批判したり、責めたりする、つまり攻撃することです。愛を与えないで、攻撃して、他者に罪があるかのように振る舞っているということです。それはとりもなおさず、自分に罪があることを証明しようとする行為です。

もし、自分が攻撃しようとしている、あるいは心でそう思っているなら、その瞬間に「この思考をもって行ってください」と、聖霊にお願いしてください。そうして「どうすればいいのか教えて」と頼んでください。きっと、何かの形で答えを知ることができます。

罪責感をなくすこと、自分も他者も罪がないと認めること。それは神の国に帰るため、目覚めるための条件です。ひとりで行くのではありません。聖霊がそれをサポートしてくれるのです。

どのようにして神と共に決断するのか習いさえすれば、どんな決断をするにせよいつも呼吸をするように簡単で自然に正しいものになる。
So be it.