13章11天国の平安

The Peace of Heaven

心の平安が自責の念で無情にもかき乱されたと気づいたとき、自我はそれに対処するには、忘れてしまうとか眠ること、死さえもその最善策だとして勧める。

私にも経験があります。自分で解決がつかない悩みがあるとき、苦しい時、孤独や悲しみに教われた時、「何も考えないで、眠ろう。眠って忘れよう」と。「死にたい」という声が聞こえたことも度々あります。

今ある現実が本物であり、自分にはどうしようもないと思える時、逃げ出したくなります。けれど、そんな経験をすることはないと、奇跡のコースでは話しています。

神は子を戦いのさなかに置かれるはずがないので、神の子が想像する「敵」は全く実在しないものである。あなたはただすでに免れた苦々しい戦いから逃れようとしているにすぎない。そんな戦いは過ぎ去ったこと。
これは、この世界の苦しいことから逃げなさいと言っているのではありません。敵がいるとか、自分が理解されないといった、問題や苦しみがあるというところから、物事をみようとするのをやめなさい、ということです。よくよくみれば、相手も理解しようとしていたり、あるいは力になろうとしていたりしているだけだったりするのです。怖れのフィルターで物事をみるのをやめるように、というとです。

疑念や自責の念を抱き心の暗くなっている者はこれを思い出してほしい ‐ 神は聖霊をあなたに与えてくださったうえに、すべての疑念を取り除いたり、愛し子が自らに課した自責の念の痕跡をことごとく取り去ったりする使命を、その聖霊に与えられたということを。

聖霊はあなたが学んだことで、真実でないものが真理と和解しなければならないと教えることを、ことごとくあなたのために取り消してくれる。

自分が苦しい時は、聖霊にお願いしてください。
この感情を取り除いて、真理が見えるようになりたい、と。
必ず、聖霊はあなたのためにそうしてくれます。いつでも。

Have faith in only this one thing,
and it will be sufficient:
信じて欲しいことが一つだけある、
それが出来れば十分だといってもいい、

God wills you be in Heaven,
and nothing can keep you from it, or it from you.
神はあなたが天国にいることを願っておられるのであり、
あなたをそこから遠ざけたり
天国をあなたから遠ざけたりできるものは何もない。

見当違いもはなはだしい知覚のしかたや奇妙な想像、真っ暗闇にいるような思いをさせる悪夢など、すべて何の意味もないのである。

真理との和解、まさに真理のみと和解するとき、天国の平安を見いだせるのである。

So be it.