6章5聖霊の教え その1
The Lessons of the Holy Spirit その1
神は思われた
「我が子たちは眠っているから目覚めさせなければいけない。」と。
私は、こんなたとえ話を聞いたことがあります。
人生はスクリーンに映っている映画のようなものだと。
生まれては死んで行く自分の人生の物語が上映されているのですが、
本当の自分は客席で座って、その物語を見ているのです。
今の私たちは、あまりにもその物語に引き込まれてしまって、
自分が客席にいることを忘れているのです。
そうして、ひとつ終わると、また次の物語を見ています。
主人公は幸不幸を繰り返し、永遠の幸福や平安とは縁がありません。
こうして、いつまでも終わらない輪廻転生の輪の中に入ったまま、
客席にいる本来の自分から意識は遠くなっていきます。
もし、そのスクリーンに光を当てたらどうなるでしょうか?
聖霊は夢を区別しない。ただ光をあてて消滅させる。
聖霊は、目覚めるために何が実在なのかを教えてくれるのです。
正しい心とはどういうことなのか、それを教えてくれます。
次にとても興味深いことが語られています。
死についてです。
私たちは、なんとなくこう考えているのではないでしょうか。自分が永遠の存在であると知るのは、身体やこの世がなくなったとき、つまり死んだらそうわかるのではないか。魂が永遠ならきっとそうだろう、と。
しかし、キリストはきっぱりと言います。
死は実在しないので、死は何も成就しない。
死は何ひつと解決しないで、葛藤を消滅させようとする試みである。
私たちの心にある悩み、痛み、苦しみ、悲しみ、怒り、混乱、それらは死では解決はつかないということです。死んで転生し、また同じ体験を繰り返すだけだからです。なんの意味もありません。人生で意味のあることは、目覚めることだけなんです。
聖霊にとっては、奇跡に難しさの順序はない。
得るためには、すべてをみんなに与えること。
この一歩は葛藤を解消するよりも、むしろつのらせるように思えるかもしれない、これこそ自分の知覚を逆にして正しい方を上にするための第一歩であるから。・・・いったん、一人では完了できないことを選んだからには、もはや一人きりではないということである。
So be it.