21章7 答えられていない最後の質問

The Last Unanswered Question
The Last Unanswered Question

Do you not see that all your misery comes from the strange belief
that you are powerless?
あなたは、惨めな思いというものはすべて、自分は無力だ、
という奇妙な信念を抱いていることから生じるとは気づかないのだろうか。
Being helpless is the cost of sin.
どうしようもないような気持ちになるのは罪の代償だといえる。

自分が惨めとか無力であると感じるのは、よくあることです。
そうして、落ち込んだり、ひどくなると鬱になることもあります。
ここでは、無力であると感じる人に、罪があるといっているのではありません。
罪があると思い込んでいる、自己否定をしているということを言っているのです。
ここでも、自分が何を選択しているのかよく見なさい、ということを教えています。

No one believes the Son of God is powerless.
だれ一人、神の子が無力だと信じる者はいないだろう。
・・・
Could he admit that no one made him powerless?
その人には、自分の無力さはだれのせいでもないと認めることができるだろうか。

どうして自分は無力だと思ってしまったのか、どうして攻撃されていると思うのか、
どうして敵がいると思うのか、どうして憎しみが湧いてくるのか。
奇跡のコースでは、その理由を探る必要はないと教えています。
そうではなくて、自分が何を欲しいと思っているのかをよく見なさい、
選択しなさいと教えています。

人生でいつも同じ問題が起き、それが自分のパターンであり、根本にあるのは、
無力感とか無価値観だと気づいても、なかなかそこから抜け出せないものです。
しかし、奇跡のコースではその段階を抜けていく方法を教えてくれるのです。
自分にこう質問してみなさい、と。

Do I desire a world I rule instead of one that rules me?
自分があやつられる世界ではなくて、自分で支配する世界を望むだろうか。

Do I desire a world where I am powerful instead of helpless?
無力な自分ではなくて、力強い自分がいる世界を望むだろうか。

Do I desire a world in which I have no enemies and cannot sin?
一人の敵もいなくて、罪を犯すことなどできない世界を望むだろうか。

And do I want to see what I denied because it is the truth?
そして、自分が否定してきたものはまさに真実そのものなのだが、
それを見たいと思うだろうか。
・・・
Yet the last question adds the wish for constancy in your desire to see the real world,
so the desire becomes the only one you have.
だが、最後の質問は実相の世界を見たいというあなたの望みに、
それを不変的なものにしたいという思いも加えたので、
その望みがあなたの唯一の願いとなる。
私たちは、人が悪いと責めたり、無力感に浸ることがありますが、
それが自分のみたい世界なのか、という問いかけると、
はっと気がつくことがあるのではないでしょうか。
ここでは、真実が見たいと思う、それを忘れないようにと教えています。

So be it