21章5 理性の働き

The Function of Reason

今、聞こえるもの、目で見ているものは、すべて自分がそうであると信じている
ものであり、実在とは違います。
自分で見たいものを見ているのが、この現実の世界です。

Perception selects, and makes the world you see.
知覚作用はほしいものを選び出し、そうしてあなたの見ている世界を作り上げる。
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Perception is a choice and not a fact.
知覚することは事実ではなくて選択したことだといえる。

そして、自分についても、私たちは間違った選択から評価を下します。

Listen to what the ego says, and see what it directs you see,
and it is sure that you will see yourself as tiny, vulnerable and afraid.
自我の言い分に耳をかし、見るように仕向けられることを目にすれば、
あなたが自分自身を、ちっぽけで傷つきやすく臆病者だと思うのは確実。

You will experience depression, a sense of worthlessness,
and feelings of impermanence and unreality.
意気消沈し、価値のない存在のように思え、
はかない夢のなかにいるような気がしてくることだろう。
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And you will think the world you made directs your destiny.
そのうえあなたは、自分のでっち上げた世界が、
自分の運命を決めるものと思うようになる。

日常で自分が価値のないちっぽけな存在だと思うことはよくあることです。
自分の価値なんでこんなものだ、周りのみんなもそう思っている、と。
そして、運命には逆らえない、自分ではどうしようもないのがこの現実だと。
しかし、これは真実ではありません。
何を信頼するのか、その選択によって見え方は一変します。

There is another vision and another voice
in which your freedom lies, awaiting your choice.
あなたがもう一つの洞察力ともう一つの御声とを選択しさえすれば、
自分の自由を見いだせるのであり、その二つはただあなたが選ぶのを待ち受けている。

And if you place your faith in them,
you will perceive another self in you.
そしてもしあなたがその二つを信頼すれば、
自分のうちにもう一つの自己を知覚するようになる。

You must have set aside a place
in which the Holy Spirit can abide, and where he is.
聖霊の居場所、聖霊が待機している場が、きっとあなたの心のすみにある。
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Faith and belief, upheld by reason,
cannot fail to lead to changed perception.
理性に支えられた信頼心と信念があれば、
かならず新たな知覚のしかたをするようになるはずだ。

こうして、私たちは洞察力で世界を見るようになり、
自分の役割や目的、それを達成する手段なども、はっきりと見えてくるようになるのです。

So be it